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テレビの日本特集番組

 すでに1月も前になるようですが、6月16日にフランス2という公共放送チャンネルで、日本を特集する2時間番組が放送されました。在仏日本人や、日本に興味を持つフランス人の間でちょっとした評判になっているようで、彼らから聞いて放送後に知ったのですが、すばらしいことに、この番組はフランス2のインターネット・サイトで提供されています(http://oeil-sur-la-planete.france2.fr/43827221-fr.php)。ただ、パソコンの不具合か、音声が出ないというトラブルがあってしばらく見られないでいたのですが、ようやく今日見ることができました。これに限らず、過去の番組をオンデマンドで有料で販売する局があるなど、テレビ局のインターネット利用に関しては、日本よりもかなり進んでいる、というか普及している印象があります。
 ところで、この番組を実際に見てみると、 ''Le Japon: le reveil du sumo?''(「日本:相撲の目覚め?」という訳になるのでしょうか?)というかなりミステリアスなタイトルとは裏腹に、日本社会の現状を多角的かつ公平な視点で丁寧に紹介する番組で、確かになかなか良くできていました。
 フランスでも中国やインドの台頭に注目が集まる中、おそらく誰もが抱くであろう「いまさらなぜ日本の特集を?」という疑問に答えるためか、日本はフランスの2倍以上で、インドと中国を合わせたより大きな経済規模を持つ大国であり、さらに文化的にも米国に次ぐ世界第2の文化輸出大国であるという事実を指摘して番組は始まります。日仏交流150周年であることや、日本でのサミット前ということも、この時期の放送の理由でしょうか。
 番組は4つのパートに分けられており、まず、技術大国日本の象徴ということでしょうか、人間型ロボットの研究開発・利用の現状が紹介されます。東京、京都(京都大学発のロボットベンチャーの紹介で、時計台も一瞬写る)、大阪、福岡、豊田等を回っての取材で、かなり手間隙がかかっている様子です。
 次いで、日本人は働き蜂で、女性は家庭に押し込められているだというステレオタイプがこちらにもあるのですが、それは実際にはどうだろうかという視点から、ある家族に一週間密着するというこれもまた手間のかかる取材が敢行されています。主人公は神戸の会社に勤めるサラリーマンなのですが、かなり遠方の山間地から通勤している方です。仕事の後の飲み会や休日の甲子園での阪神戦観戦など、懐かしい風景に思いがけず出会います。まあ、結局日本人は働き蜂だという印象を与えるものなのですが。
 第3パートは「クール・ジャパン」というもので、先日のジャパンエキスポ系のもろもろや、ファッションの分野で世界が注目しているという話です。映画の話題では菊池凛子さんのコメントも入ります。他方で、若者文化関連の流れでしょうか、ネットカフェ難民の話題にも触れられます。
 最後のパートは一転して少子高齢化問題を扱うものですが、元気な高齢者の活動(日野原重明氏も登場)を紹介したかと思ったら人口減少問題とそれに対する処方箋を考察したりするなど、かなり多彩な内容です。
 その間、おなじみカルロス・ゴーン氏やリシャール・コラス氏(シャネル・ジャポン社長、小説『遥かなる航跡』(集英社インターナショナル)の著者)のインタビューも挿入されておりました。在日30余年のコラス氏の「中国には全く興味がない」という日本贔屓ぶりも印象的でしたが、ゴーン氏の「フランス人も日本人も創造性には差はないが、日本人はそれを実現する術を知っている」というような趣旨(聞き取りが正しければ、ですが)の発言には、個人的な経験に照らして大変納得できるものがありました。
 動画共有サイトのデイリー・モーションにもアップされて評判は結構良いようですし、決まった時間の中にかなり情報が詰め込まれていて密度が高くなっており、予備知識のない視聴者はついていくのが大変なのではないかと思いますが、意欲的な番組であることは確かだと思います。日本でこれだけの情報密度のある番組を地上波で作るのは相当難しいのではないでしょうか。

 

 


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