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「世界最悪の観光客」たちの声

 先日、ホテル予約サイトのエクスペディアから、エクスペディア・ ベスト・ツーリスト2009なるランキングが発表され、日本人がダントツで「世界最良の観光客」であるとされ、日本でも報道されたことと思います。他方、最下位はというと、これもややダントツでフランス人であることも、同時に報道されたかと思います。この結果はフランスでも大きく報道され、夜のメインのニュース番組でも取り上げられていました。
 もっとも、このランキングは、「世界各国のホテル従業員が、ホテルを訪れる旅行者と接した経験をもとに、各国の旅行者に対してどのような印象を抱いているかを収集することを目的としてます〔ママ〕」ということで、ホテルマンにとっての都合のよさを評価するものですから、「ベスト・ツーリスト」という表現は適切とはいえなさそうです。また、個別にも「あなたの国の言葉を、もっとも話そうと、もしくは学ぼうと努力するのは?しないのは?」という項目でアメリカ人が1位なのは、個人的な印象とは大きな乖離があります(「あなたの国の言葉」が英語なのかもしれませんが)。
 ということで、この調査は単なる話題提供の域を出ないかと思いますが、ワースト・ツーリストのレッテルを一昨年に続き(昨年はワースト3位)張られたフランス人はどう反応したのでしょうか。この件に関するフィガロ紙の記事(オンライン版)に寄せられた読者のコメントを幾つか見てみたいと思います。

 まず、当然ながら、反発の声があります。
 「アメリカ人や、イギリス人さえも英語の絶対的優位性を確信していて、その国の言葉で「こんにちは」ということもできない。イタリア人やスペイン人のいるところはどこでも、スタジアムにいるよりも大きな騒音が発生している。フランス人はといえば、訪問先の文化に好奇心を持ち、美術館を訪問する(イギリス人がまず聞くことはいつも、訪問先の街のパブの場所だ)。フランス人が外国で耐え難い振る舞いをしているということは全くなく、フランス人はもっと誇りを持つべきだ。」
 外国でフランス料理店を持っているという人。「フランス人は最悪ではない。イギリス人の方がもっとひどく、オーストラリア人とイタリア人が僅差で続く。あらゆる国籍の客を見るが、フランス人は最悪ではない。ただ、パリジャンだけは、少し急いでいるので、ここにはメトロはなく、ゆっくりしなさいと説明する必要がある。けちかどうかについては、イタリア人の方がひどい。幾つかの国に住んだことがあるが、このことはどこでも同じである。」

 他方で、むしろ賛成意見が目立つ印象です。
 「で?当然の結果でしょう。フランス人は日常生活でもそうなのだから、バカンス中に変わる訳ないと思います。」
 「私は外国ではスイス人のフリをする。この方がからまれないですむから。」「私は外国ではベルギー人という。」
 「私は外国ではペストを避けるようにフランス人観光客を避ける。彼らを見分けるのは簡単である。ひどい英語をしゃべり、多くは恐ろしいほど自民族中心的であり、自分たちの優越性を疑わない。旅することとは、自分自身の軸をずらすことだが、フランス人の中には、いつも教訓をたれたがる者がおり、「文明化の使命」(注:かつてフランス等欧米列強はこのフレーズを植民地主義の正当化に用いた)を捨てていない。」

 最後に、外国生活が長いという人のなかなか悲観的なコメントを。
 「要するに、観光はフランスの陥った状況の反映に過ぎないのです。つまり、発展途上国になりつつある国、文化(教養)が人々の間から失われていっている国、国際社会において政治的にも経済的にも重要性を失っている国です。観光客はその反映に過ぎません。」

 

 

 

 

 


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